別館に掲載している小説「エトフォルテ防衛戦線ヒデ!」を、10月~11月にかけ54話~59話まで更新しました。
小説更新に合わせて、自分が影響を受けた小説作品を再び紹介したいと思います。
私の書いている小説は、登場人物が家族や先輩、友人とのつながりを大切にして、受け継いで頑張る、という描写が多いです。
私自身、先輩や友人、多くの先生たちの大切な教えに鍛えられ、また励まされてきました。
”つながり”を受け継ぐ。絶やさない。
私がこれまで読んだ小説作品で、”つながり”を強く意識した作品、まずはこちら。
宇宙から数奇な運命を経て地球にやってきた綿状の生命体がぬいぐるみに憑依。さらに人間とも合体し「縫製人間ヌイグルマー」へ進化。悪の組織と熾烈な戦いを繰り広げます。
縫製人間と彼に関わった多くの人たちが、願いを、思いを受け継いで生きていく……。縫製人間誕生の過程で明かされる、綿状生命体の『合体の秘術』が物語のカギを握り、記憶や意志とは、何なのか。他人の願いを、心を受け継いだ人間の使命とは何なのか、を読み手に問いかけてきます。合体の果てに縫製人間が呟く最後の言葉に、一言では表せないものを感じずにはいられませんでした。
昨今のヒーローとは違った味わいのある、まぎれもないヒーロー小説だと思います。
誰かの意思が、誰かの宿命となり、宿命の戦いに身を投じる。
宿命の戦いを見届ける者は、戦士の思いをどう語るのか。次に紹介するのは、そんな作品です。
ゲーム「メタルギア ソリッド」第4作目のノベライズで、主人公ソリッド・スネーク最後の戦いを描いています。
私は「メタルギア ソリッド」の1~3を遊んでいて、とくに3はサントラを買うほどハマりました。4は諸般の事情で遊べず、この小説版でしか知らないのですが、1~3を遊んだ思い出を猛烈な勢いで呼び覚ます小説の描写に、本当に感動しました。
この小説は、主人公・”伝説の英雄”ソリッド・スネークの相棒である科学者、愛称「オタコン」が書いた手記という形をとっており、オタコンから見たスネークや仲間たち、スネークたちを取り巻く『世界』の姿が、そしてオタコンが伝えたい「思い」が語られます。
ゲームの世界を飛び出して、スネークやオタコンたちの生きる世界の『熱』『息遣い』を、そして彼らの意思を感じました。
誰かのために頑張るってどういうことなのか。頑張るためにどうするのか。
大好きな物語からの問いかけにきちんと向き合って、私も話を書いていきたいと思ってます。